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子会社や関連会社をつくって法人税を節税する

会社が順調に発展し、大きな利益を上げる複数の事業が育った場合、分社化して事業を複数の会社に分けることで法人税や消費税を節税することができます。

このとき、新しく作った会社を元の会社の子会社や関連会社とすれば、単に会社を二つ分けただけでは利用できない節税方法も利用することができるようになります。

子会社や関連会社となる条件

ある会社が別の会社の株式を50%以上保有している場合、両者は親会社と子会社の関係となります。また、株式の50%以上を保有するということは必ず必要な条件ではなく、ある会社が別の会社を支配していると見なされる場合にも親会社と子会社の関係になります。

一方、ある会社が別の会社の株式を20%以上保有している場合は関連会社となります。関連会社は親会社-子会社ほど強い支配関係ではありませんが、ある会社が別の会社にある程度強い影響力を及ぼせる関係と規定されています。

子会社や関連会社となる一番のポイントは親会社がどれだけ子会社の資本を占有しているかです。資本占有率は必須条件ではありませんが、親会社が50%以上の資本を占有していれば子会社、20%以上を占有していれば関連会社の扱いになります。

新しく会社をつくることによる節税メリット

まず、分社化して新しく会社をつくり、親会社の事業を振り分けた場合の節税メリットを簡単にまとめておきます。以下のメリットは、新しい会社が子会社や関連会社でなくても享受できます。

1. 中小企業の法人税軽減税率を適用されやすくなる
2. 消費税の免税事業者になることができる
3. 経営者への退職金支給回数を増やすことができる
4. 交際費の枠を増やすことができる
5. 元の会社と新しい会社の間で利益調整を行える

中小企業の法人税軽減税率が適用されるのは課税所得800万円以下の部分です。一社で800万円以上の課税所得がある場合は、二つの会社にして課税所得を分ければ、軽減税率が適用される範囲が拡大します。

また、消費税の免税事業者となる基準は課税売上額が1000万円以下の場合ですが、これも分社化することで一社あたりの課税売上を減らすことで免税事業者になれます。

一社が年間に計上できる額が定まっている交際費も、二社以上にすることで上限額を実質的に引き上げることが可能です。

さて、分社化によって新しくつくった会社を子会社や関連会社とした場合、どのようなメリットがあるのでしょうか。それは、上に挙げた「元の会社と新しい会社の間で利益調整を行える」という利点に関わります。

子会社や関連会社としたときの会計処理

子会社や関連会社は、親会社と連結して会計処理を行います。具体的な処理の内容は子会社と関連会社で異なります。

単に分社化して作った会社では、会計処理は元の会社とは独立して行います。そのため、二社間で利益調整を行う場合には、実際に仕事を発注するなど実態を伴った利益調整が必要になります。

親会社と子会社の会計処理は「全部連結」して行います。全部連結とは文字通り、両者の損益を100%通算して会計処理を行うことです。

分社化してつくった会社が元の会社の子会社でも関連会社でもない場合、会計処理は別に行います。両方の会社が黒字となっている場合は、別々に課税されるために、一社で大きな利益を上げた場合よりも支払う税金の額が少なくなります。

しかし、どちらか一方が黒字でもう一方が赤字の場合、分社化したことで却って税金の支払い額が増えてしまうことになります。例えば、A社が500万円の黒字、B社が250万円の赤字となっていた場合、B社はもちろん法人税は発生しませんが、A社は500万円の利益に対して法人税が課せられます。

これが一社だけなら、500万円の利益と250万円の赤字が通算されるため、最終的な課税所得は250万円になり、上のケースよりも税負担は軽くなります。

分社化して作った会社を子会社とすれば、親会社の損益と100%合算して会計処理を行うため、どちらか一方が黒字でもう一方が赤字だった場合に税負担が増えてしまう事態を避けられます。

また、会計処理が完全連結であるため、損益調整のために実際に仕事を発注するなどの手間が省けます。