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法人口座でFX取引を行う節税上のメリット

法人としてFX取引を行う場合、法人口座を作成して行います。法人口座でFX取引を行って発生した損益に関して、当然適用される税制は個人と異なってきます。

今回はFX取引を法人口座で行うことのメリットについて解説します。

法人口座でFXを行う5つのメリット

法人口座を使い、法人としてFX取引を行う主なメリットは次の5つです。

1. 損益を他の事業や投資で発生した損益と通算できる
2. 損失が最長で9年間繰り越せる
3. さまざまな節税策が利用できる
4. 個人トレーダーよりも社会的な信用が大きい
5. レバレッジ規制が個人よりも緩い

1. 損益を他の事業や投資で発生した損益と通算できる

株式取引や不動産取引、あるいは仮想通貨取引でも同様ですが、法人口座でFX取引を行う税制上のいちばん大きなメリットがこれです。

個人の場合、FX取引で得た利益は雑所得になり、給与所得や事業所得、不動産所得など他の所得と損益通算できません。そのため、FX取引で大きな赤字を出しても、事業所得や不動産所得が黒字となっていればその分の税金は発生します。

逆にFX取引で大きな黒字となっていて、事業所得や不動産所得が赤字の場合も同じです。FX取引で発生した利益については課税されてしまいます。

法人であれば全ての所得を通算できるため、FX取引が黒字で他が赤字、あるいは逆の場合には、利益を相殺することができます。

ただし、法人でFX取引や事業所得を合わせて大きな利益を上げてしまうと、個人の場合よりも税負担が大きくなってしまう可能性はあります。

個人の場合、FXで得た利益にかかる税金は一律20%程度ですが、法人税率は最大で37%程度になります。また、個人の場合は分離課税なので他の所得に影響を与えません(他の所得からの影響を受けません)が、法人の場合は合算になるので、すべて通算した利益が大きい場合は不利になります。

損益通算はFX取引や他の事業・投資で赤字が出ている場合には有利ですが、全体の利益が大きい場合にはかえってデメリットとなってしまう点には注意が必要です。

2. 損失が最長で9年間繰り越せる

これも個人と比べて法人の方が有利な点です。

個人ではFX取引で発生した損失は最大で3年しか繰り越せませんが、法人の場合は最大で9年間まで繰り越せます。

しかも、先に述べたように、すべての損益が通算できる法人では、FX取引で損失が出た翌年以降の事業所得や不動産所得で発生した黒字に損失をぶつけられます。しかし、個人の場合は繰り越した損失はあくまでFX取引で得た利益しか相殺できません。

3. さまざまな節税策が利用できる

もちろん、個人(個人事業主)でもいろいろな節税を行うことができますが、やはり法人の方が利用できる節税手段の幅は大きくなります。

自宅で仕事をしている場合は家賃や光熱費の一部を経費としたり、社用車として車を購入したり、法人保険や小規模企業共済に加入することで損金をつくり、課税所得を減らすことができます。

法人の方が経費計上の範囲が広いため、FXで同じ利益を上げた場合でも、個人よりも税負担が軽くなる傾向にあります(もちろん、他の所得や計上した経費を合算した最終的な課税所得によります)。

4. 個人トレーダーよりも社会的な信用が大きい

専業でFXトレーダーを行っている場合、一般的には社会的信用は高くありません。

資産管理会社を設立して代表取締役になれば、同じFXトレードを行っていても対外的な信用は大きくなります

もちろん、法人の設立・維持には一定の手間とコストがかかるため、その点は理解しておく必要があります。

以上は専業の個人投資家の方が新たに法人を立ち上げる場合の話なので、すでに会社経営を行っている方にとっては特にメリットともデメリットともなりません。

5. レバレッジ規制が個人よりも緩い

これは節税上のメリットではありませんが、個人の場合には最大で25倍となっているレバレッジ規制が、法人の場合は50~100倍まで認められています。

一般的にハイレバレッジでの取引はリスクが大きいですが、法人であればさまざまな形でリスクを軽減できるため、好機の場合には大きな利益を得られる可能性があります。

以上、法人としてFX取引を行った場合の主なメリットについて見てきました。

注意しておきたいのは、法人でFX取引を行った方が絶対に税制上有利というわけではありません。利益が大きい場合には法人の方が不利になることがあります。

とは言え、法人はさまざまな節税手段を駆使して利益を圧縮できるので、利益の予測がある程度つき、また安定した節税手段を利用できるのであれば、法人の方が何かと便利でしょう。

また、法人の場合には、経営者個人と法人でそれぞれFX口座を運用するという方法もあります。法人と個人の口座を両方使えば、より柔軟な運用が可能です。