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法人でも利用できる企業版ふるさと納税とは?

ふるさと納税とは、地方自治体に寄付することで税金の控除を受けることができる制度です。

税金の控除だけでなく、寄付する自治体によってさまざまな特産品を返戻品として受け取ることができます。中には商品券やノートパソコンなどを返戻している自治体もあるため、使い方によっては実質的に大きな節税とすることができます。

ふるさと納税は基本的に個人が利用する制度ですが、法人が利用できる企業版ふるさと納税という制度もあります。

企業版ふるさと納税とは?

企業版ふるさと納税では、企業が地方自治体に寄付を行うことで、寄付金額の最大で60%が法人住民税から控除されます。

寄付金額の下限は10万円で、自治体が作成した地方創生に関わる事業で、なおかつ内閣府が認可した事業のみが寄付の対象となります。

企業版ふるさと納税のメリットをまとめると以下のとおりとなります。

1. 寄付金額の最大で60%が法人住民税などから控除される
2. 地方創生に取り組み企業であることをPRできる

1. 寄付金額の最大で60%が法人住民税などから控除される

ふるさと納税を行う最大のメリットは、もちろん節税効果を得られることにあります。

企業版ふるさと納税を行えば、寄付金額の最大で60%が何らかの節税につながります。

まず、寄付金額の20%が法人住民税から控除されます。法人住民税を控除しても寄付金額の20%に達しなかった場合は、寄付金額の10%を上限として、控除しきれなかった分を法人税から控除できます。

また、寄付金額の10%を法人事業税から控除できます。

つまり、最大で寄付金額の20%を法人住民税(または法人住民税+法人税)、10%を法人事業税から控除することができます。

さらに、寄付金額の30%を損金に算入することで、法人税の課税所得を減らすことができます。

寄付金額の30%・・・損金算入(法人税の節税につながる)
寄付金額の20%・・・法人住民税(+法人税)から控除
寄付金額の10%・・・法人事業税から控除
寄付金額の40%・・・企業の自己負担分

2. 地方創生に取り組む企業であることをPRできる

二つ目のメリットは、直接節税につながるわけではありませんが、ふるさと納税を行うことで地方創生に取り組む企業であることをPRできる効果もあります。

企業版ふるさと納税の注意点

企業版ふるさと納税を行って効果的な節税を行うためには、いくつかの点に注意する必要があります。

また、個人の行うふるさと納税と企業版ふるさと納税では制度上違う点もあるため、個人向けのふるさと納税に慣れている場合は気をつけてください。

特に注意したいのは次の4点です。

1. 青色申告を利用していることが条件
2. 寄付対象の地方自治体に制限がある
3. 返戻金を受け取った場合は益金に計上しなければいけない
4. 10万円未満の寄付は対象外

1. 青色申告を利用していることが条件

まず、企業版ふるさと納税を行うためには、青色申告で確定申告を行っていることが条件となります。

個人の場合は、白色申告でもふるさと納税によって節税を行えますが、法人の場合は青色申告を利用することが必須となります。

2. 寄付対象の地方自治体に制限がある

企業版ふるさと納税は地方創生を目的としてつくられた制度です。

そのため、東京23区のような自治体への寄付は対象外となります。地方交付税を受け取っていない自治体は多くが対象外となります。

また、寄付を行う企業の本社がある自治体への寄付も対象外となります。

いずれの場合も寄付自体は行いますが、ふるさと納税による節税メリットを享受することはできません。

3. 返戻金を受け取った場合は益金に計上しなければいけない

個人の行うふるさと納税では、地方の特産品だけでなく、金券やノートパソコンなどのさまざまな返戻品を受け取ることができました。

寄付を集めるために返戻品の高額化が過熱して問題視されたりもしましたが、今でも返戻品の存在はふるさと納税の目玉となっています。

返戻品は品物自体が豪華なだけでなく、受け取っても非課税である点も魅力です(正確には返戻品の時価の合計が50万円以下の場合に非課税)。

ところが、法人が企業版ふるさと納税を行って返戻品を受け取った場合は、経済的利益を享受したと見なされるため、返戻品の時価総額を益金に計上しなければいけなくなります。

企業版ふるさと納税で返戻品を受け取るケースはあまりないかもしれませんが、この点は注意が必要です。

4. 10万円未満の寄付は対象外

最後に、10万円未満の寄付は企業版ふるさと納税の対象外となります。寄付を行う場合は、1件につき10万円以上となります。

10万円未満の少額を寄付して節税したい場合は、ふるさと納税ではなく寄付金の損金算入制度を利用することになります。

通常の寄付金であっても公共性の高い団体に寄付した場合は、寄付金の全額を損金にすることができます。

ふるさと納税と言えば個人の行う節税策の印象が強いかもしれませんが、企業版ふるさと納税もその節税効果は決して小さくありません。企業版ふるさと納税の条件を満たす寄付先がある場合は、利用を検討してみると良いでしょう。