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法人化して仮想通貨投資を行うときの注意点③ー含み益であっても資産計上が必要

仮想通貨を購入し、後に購入したときの価格よりも値上がりして利益が出たとしても、その仮想通貨を売却したり使用しなければ税金は発生しません。含み益に対しては課税されないからです。

また、個人の場合、仮想通貨の含み益については確定申告する必要もありません。一方、法人の場合、含み益であっても会計処理が必要となります。

個人の場合、含み益に対して何らかの会計処理の必要はない

仮想通貨の利益が確定するのは、仮想通貨を売却したり、購入した仮想通貨を使って他の仮想通貨や何らかの商品・サービスを購入した場合です。

逆に言えば、一度購入した仮想通貨を売却したり使用せず、保有し続けているだけの場合には、どれだけその仮想通貨が購入時から値上がりしていたとしても、利益が確定したとは見なされません。

例えば、ビットコインが1枚120万円のときに1枚購入したとしましょう。6ヶ月後に180万円に値上がりした場合、60万円が含み益となっていますが、このビットコインを一度も売ったり、使ったりしていない場合は、この60万円に課税されることはありません。

また、個人として仮想通貨の取引を行うのであれば、含み益に関しては会計処理を行う必要はありません。もちろん、確定申告での申告も不要です。

個人の場合、課税対象となる所得は1月1日から12月31日の1年間で計算されるため、毎年12月になると購入した仮想通貨を一度利確(利益確定)するかどうか迷う方も多いようです。

仮想通貨における含み益のメリットとデメリット

購入してから一度も売却したり使用していない仮想通貨であれば、確定申告のための会計処理は行わなくて済みます。また、個人が仮想通貨取引で得た利益に対する税金は負担が大きいので、その年の所得が多いのであれば、利確せずに翌年に持ち込むことで税負担を増やさずに済みます。

仮想通貨を一度も売却して利確したり、他の仮想通貨や商品・サービスの購入に使わずに保有し続ければ、税金面で有利です(もちろん、最終的に利確した際には税金が発生します)。

特に、ある仮想通貨の価格が十分に安いときに購入できていたのであれば、下手に動かさずに保有しておくのもひとつの手でしょう。

逆に、ある程度価格が上昇したときに購入したのであれば、適当なタイミングで利確しておいた方が良いこともあります。仮想通貨は定期的に大きな暴落を起こしている為、購入時の価格によっては元本割れしてしまう可能性も十分にあるからです。

場合によっては、税金が発生してでも利確しておいた方が良かったということもあり得ますので、市場の状態と利確したときに発生する利益・税金を考慮して、慎重に検討する必要があります。

法人の場合、含み益であっても資産計上の必要がある

個人の場合、購入した仮想通貨の含み益に関しては、確定申告のための会計処理は発生せず、また税金も発生しないということを見てきました。

法人の場合も、含み益に対して税金が発生することはありません。しかし、個人と違う点は、含み益であっても会計処理が必要になることです。

法人として仮想通貨の取引を行った場合、生じた利益や損失はそのまま益金や損金として処理すれば済みます。

問題となるのは、仮想通貨を保有した状態で決算を迎えた場合です。

個人では特に何らかの会計処理は必要ありませんが、法人の場合はバランスシートに資産として計上する必要があります。

このとき、保有する仮想通貨の資産価値を計算する必要がありますが、時価で算出する場合と取得価格で算出する場合の二つのケースがあります。

原則としては時価で算出することになっているようですが、周知のとおり、仮想通貨の価格変化は激しいため、時価で資産計上するのが困難な場合もあります。そのときは、取得時の価格で資産計上することも認められるのではないかという意見も出ています。

また、含み益が課税対象となるかどうかについては、法人も個人と同じように課税対象とはならないとするのが原則のようです。

ただし、トレード目的で仮想通貨を保有していた場合は、決算時の時価から含み益が課税対象になる可能性を示唆する見方もあります。

いずれにせよ、法人の税務において仮想通貨の扱いがどうなるかについては、正式の見解は出ていませんし、判例もありません。

少なくとも確実なのは、利益が確定したとみなされる条件(購入した仮想通貨の売却や使用)が個人と同じであるということぐらいです。含み益に対しては課税対象とはならないとする見方が有力ですが、法人の会計上は含み益も課税対象となる可能性があるということは覚えておいた方が良いでしょう(ただし、実際に課税される可能性は低いようです)。

法人として仮想通貨取引を行い、一定の利益を上げられるのであれば、個人よりも法人の方が税金が安く済みます。しかし、法人の会計における仮想通貨の扱いについてはまだまだ未知数な部分が多いことには留意しておいてください。