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経営者が所有する住宅を会社が買い取って社宅とすれば法人税を節税できる

経営者やその家族が居住する住居を会社名義で契約し、家賃などの経費を会社の損金とすることは節税の王道です。そのため、会社経営者が新たに賃貸マンションを契約する場合には、会社名義で契約して社宅とするケースが多くなっています。

一方、すでに経営者名義で購入した住居の場合、そのままでは社宅とすることができません。しかし、資金的な条件が許せば、会社が経営者から住居を買い取ることで社宅とすることができます。

経営者の住居を社宅とすることの節税メリット

経営者が居住用のマンションや住宅を借りる場合、経営者個人ではなく法人として契約すれば、会社にとって節税になります。

個人名義で契約した場合は、もちろん会社の経費にすることはできません。

しかし、会社名義で契約して社宅としてしまえば、家賃を会社の経費にすることができます。

ただし、家賃を経費とするためには、社宅に住む社員(この場合は経営者)から一定額の社宅利用料を徴収する必要があります。とは言え、社宅利用料はほとんどの場合、家賃の50%より大きくなることはありません。

新たに居住用のマンションや住宅を契約するのであれば、経営者個人で契約するよりも、会社として契約してしまった方が法人税の節税につながるため有利です。

具体的な例で見てみましょう。

家賃25万円(床面積80平方メートル)のファミリー向けマンションを契約したとします。

経営者個人で契約した場合は、経営者個人が毎月25万円の家賃を支払いますが、もちろん会社がこの契約によって何らかの節税を行うことはできません。

一方、会社が契約した場合は、毎月25万円の家賃を会社が支払います。この家賃は全額を損金とできるため、年間で300万円の損金をつくることができます。

また、経営者が会社に支払う社宅利用料を8万円とすると、会社は経営者から毎月8万円の社宅利用料を受け取ります。

この社宅利用料は会社にとっては収益となりますので、経費とした25万円から8万円を差し引いた17万円が実質的な損金となります。つまり、この例では年間204万円の損金をつくることができるわけです。

このように、会社名義でマンションなどを契約して経営者に社宅として提供する形にすれば、法人税の節税につながります。

すでに経営者個人で賃貸マンションを契約している場合は、管理会社に相談すれば法人名義に変更できる場合もあります。

しかし、経営者の中にはすでに個人名義の持ち家がある場合もあるでしょう。その場合には、賃貸物件のように簡単に名義変更できるわけではありません。

経営者の自宅を会社が買い取ることで社宅にする

すでに経営者が個人で住宅を持っている場合、会社が経営者から住宅を買い取ることで社宅とすることができます。

会社が一度住宅を買い取ってしまえば、住宅の購入・維持に関わるさまざまな出費を経費にすることができるため、経営者個人が住宅を所有している場合よりもより多くの節税を行うことができます。

例えば、次のようなものが経費となります。

・固定資産税
・借入金の利息
・住宅の修繕費用
・住宅に関わる保険料

これらは経営者名義で住宅を所有している場合には、当然会社の経費とはできないものです。また、経営者個人が負担する所得税の必要経費とも認められません。

しかし、会社が経営者から住宅を買い取れば、これらの経費を会社の損金とすることができます。

同族企業の場合、会社と経営者(とその家族)全体に残るお金をいかに多くするのかが節税のポイントになります。

経営者個人の名義で住宅を所有している場合、住宅の維持にかかる費用は会社の損金とすることができず、経営者個人の懐からお金が出ていくだけです。

これが会社が住宅を所有している場合は経費とできるため、節税出来た分、会社と経営者で最終的に手元に残るお金は多くなります。

さらに、会社が住宅を所有すれば、毎年減価償却費を損金にくわえることも可能です。

このように、会社が経営者から住宅を買い取ることでさまざまな形で法人税を節税することができます。

なお、会社が住宅を買い取って社宅とした場合には、会社が賃貸マンションなどを契約した場合と同様に、経営者は会社に対して一定額の社宅利用料を支払う必要があります。

とは言え、社宅利用料はそれほど高額にはならないため、会社が住宅を買い取ることで却って損してしまったという事態は少ないです。もちろん、社宅利用料の基準となる固定資産税評価額を事前にしっかりと把握しておくことは必要です。

会社経営者が新たに住宅を借りたり、住宅を建てたりする場合には、法人名義で行うのが節税の王道ですが、すでに経営者個人名義で住宅を持っている場合には会社が買い取る方法も利用できます。

ただし、一般的に住宅と土地というのは非常に高額であるため、評価額がどの程度になるかや、会社が十分な資金的裏付けを持っているかどうかが条件とはなります。